少年社中 第35回公演【機械城奇譚】9/9 昼

感想

前作のMAPS、前々作のピカレスクセブンを観劇しクオリティの高さに惚れて伺った機械城奇譚。
この公演は少年社中の劇団員だけ、客演なしという底力を見せつけられ魅せられた作品だったな、と思う。

中野ザ・ポケットという比較的狭い劇場のためマイクはなくとも最後列まで役者の声が良く届く環境。

まだ壊れていないラジオから流れる音楽にあっという間に世界観に引き込まれた。
古物商の店内に隙間なく貼られたメモの数々。
その店の中には一人の店長。
しかし夜になると壊れた機械たちがしゃべり始め誰が一番素敵な機械かを決めようとする。
店長を愛してやまない機械たちとの切ない一夜のお話。

誰が一番素敵か決めるためそれぞれが一生懸命エピソードをあの手この手でアピールするのにはくすっと笑え、そして店長が機械を愛するようになったきっかけには涙なくては見れなかった。
暗転した舞台から聞こえるのは役者たちの声だけ。
それでもそこに表情が、動きがありありと目に映るようだった。
純粋にすごいなと思った。
こんなにも感情が揺さぶられる作品はなかなか出会えない。
なのに少年社中の作品は毎作品心にダイレクトに響いてくる。
見に行って本当に良かったと心から思えた作品だ。

これからも少年社中を応援したいと思う。

感想をツイートする

イベンターノートとあなたのカレンダーを今すぐ連携

Twitterにツイートする

ツイートしました

閉じる