rena after birth day party!(レナ生誕ライブ)

感想

私が開演から少し遅れて会場に到着すると、あやうみが最後の曲Eternal Blazeで最高潮に盛り上げていた。そして余韻が残るステージに現れたのは二人の歌姫。YUNA&RENAである。この神々しいまでの二人の姿を、またステージで見ることができるとは誰も思わなかっただろう。まさに奇跡のユニット。ゆなの切実に丁寧に歌い上げるパートを引き継いでレナの今日初めての歌声…それはすべての賛辞を尽くしても足りないほどの素晴らしく伸びやかで力のある声。美しさと強さ、そして優しさ。決して広くはない空間だが、彼女の声がそこにいるすべての聴衆を支配するのに数秒もかからなかった。女神の降臨。人々は従うしかない。私は正直なところ、記憶があやふやだ。何の曲を聴いたか定かではない。とにかくそこに感動が満ちていた。圧巻だったのは、サヨナラノツバサ。これは覚えていた。忘れるわけがない。言わずと知れた、シェリル・ノームとランカ・リーのデュエット曲である。「ヴァルキュリア!!!」その叫びにも似た歌声は、明らかに輝いていた。ビブラートがどうとか、振幅がどうとか、そんなことじゃない。輝かしい歌声が銀河に響いたのである。私には見えていた、アニメの世界が。シェリルとランカがそこにはいた。アニソンを歌うことで蘇るアニメの世界。これがひとつの醍醐味と言っていいだろう。誰にでもできるわけではない、彼女たちの圧倒的な歌唱力があるからこそ、それは成し遂げられるのだ。そして、途中、MiraSpiderのパートを挟んでから、レナは再び登場した。衣装を変えて一人現れた彼女はさらに美しかった。容姿を褒めているのではない、いや、容姿も美しいとは思うが、ステージでの彼女はとにかく美しい。歌声はもちろん、表情、伸ばした手の指先から足の先まで、その動きすべてが、見る者を魅了する。振り付けやダンスでステージ狭しと動きまわる、それもひとつの手段だろう。レナはそうではない。一人でステージに立っているのに、空いた空間さえ彼女の世界に取り込んでしまう。洋楽のバラードを織り交ぜながらも、基本的にはアニソンを中心にアップテンポなロック曲など、アニヲタのツボをもれなく押さえたセットリストで彼女は大興奮のステージを終えた。私はとにかく満足した。聴衆も充分に堪能しているように見えた。感動に満ちた空間を体験した。最後、なんとなく始まった「アンコール!」の掛け声がいつのまにか「レナホール!」と変化するなどしたが、そういうおふざけも受け入れられる懐の深さがまた彼女の魅力なのかもしれない。結果的にアンコールはなかったが、いつかまた彼女の歌声を聴いてみたいと思わせる、今日のライブだった。

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